ROMA

終盤の海辺のシークエンスが最高によかった~~~。
波の音も凄かった。
一体どうやって撮影したんだろう???
カメラに波が当たってないんだよね…。


確かに、前半はちょっとかったるくはありました。
カメラが固定で、パンするのもずっと一定の速度。
そして、そこに映されるのは本当に何気ない家政婦の日々で、ストーリーとしてどんでん返しがあるわけでもないし、わかりやすい起承転結にはなっていない。
それなのに、ところどころで無性に泣きそうになる。不思議。
あの淡々とした前半の描写がすごく的確だったんだろうな。
色々なエピソードがあるんですが、それらからちゃんと状況説明を読み取れるようになっている。
基本的に私はあまり考えず見たままが全てというタイプなので、メタファーとか難しいことはわからんのであります。
「彼女たちの日々は決して大きく変わるわけではないけれど、僅かに変わったこともあった。そして、これからもその日々は続く」みたいな感じかな、と思いました。
すいませんね、すんごい凡庸な感想しか言えません。
まあ、このレベルの人間でも十分堪能させていただきました。
どう考えても娯楽作品ではないし、見る人の選ぶ作品ではあるのは間違いありません。
完成度は非常に高いと思います。


モノクロの使いこなし方は素晴らしかった。
でも、とんでもなく画として美しかったかというと、どうかな。好みではなかったかも。
「ガチガチに気合い入れて撮ってます!!」という感じではなくて肩肘張ってない感じというのか。
当然、動線なんかは計算に計算を重ねているだろうし、絶対気合は入っているとは思いますが(笑)、適度に力の抜けた空気というのか。
ナチュラル……そう、ナチュラルというのが最適な表現かもしれません。
全てを通してナチュラル。
ほとんど素人の方ということですが、出演者が本当にそういう立場・関係性であるかのように錯覚しました。
子供たちが本当にナチュラルですごいんです…。びっくり。


それにしても、出てくる男性キャラがクズいのはどーしたもんか。

 

以下どーでもいいこと列記
おばあちゃん(ソフィアの母)、めちゃくちゃ身長高いな!?
山火事のシーンでオンリー・ザ・ブレイブがフラッシュバックして切なくなりました(勝手に)。
山火事のシーンの歌ってる人は何だ??? 衣装からして、メキシコ版なまはげなの?
武道してたグラウンドの横の山に書いてあったEDO DE MEXって、どう考えても「メキシコの江戸」って意味ですよねーっていうのがスペイン語わからん私でもわかりました。
あの武道の先生のポーズ完全にヨガでは!? そしてその先生の両手の間に飛行機が吸い込まれていったのなんか面白かった。